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中小企業診断士が行政書士も取った理由|経営者が”資格の二刀流”に頼むべき理由

正直に言います。
経営者の多くが、「経営の相談」と「役所の書類」を別々の人に頼んで、時間もお金ももったいない。
僕が中小企業診断士(経営コンサルの国家資格)に加えて、行政書士まで取った理由は、まさにそこにあります。
この記事では、なぜ僕が二つ目の国家資格に挑んだのか、そして「診断士と行政書士の二刀流」があなたのビジネスに何をもたらすのかを、正直に話します。士業(しぎょう=資格を持った専門家)に頼むとき、何を基準に選べばいいのか。そのヒントにもなるはずです。

目次

なぜ、診断士の僕が行政書士まで取ったのか

きっかけは、かっこいい志ではありません。ぶっちゃけ、現場での「歯がゆさ」でした。

僕は中小企業診断士として、これまで多くの経営者の相談に乗ってきました。事業計画づくり、補助金の申請サポートなど、相談に乗っているうちに、必ずと言っていいほど、こう言われるんです。

「ついでに、この入力作業もやってもらえない?」
「実は、外国人を雇いたいんだけど、どうすればいい?」

これ、経営者からすれば当然の要望なんですよね。目の前にいる、自分の会社を理解してくれている人に、まとめてお願いしたい。当たり前です。

でも、当時の僕は診断士の資格しか持っていなかった。だから、こう答えるしかなかった。

「その申請書類は、行政書士さんの領域なので……別の方をご紹介しますね」

これ、言うたびに、正直しんどかったんです。

せっかく信頼して相談してくれたのに、話の途中で「そこから先は別の人に」と突き放している感覚。ことあるごとに、断ったり、他の士業を紹介したり。そのたびに、経営者の顔に「あ、そうなんだ……」という、ちょっとした落胆が浮かぶのが分かりました。

経営者は、時間がありません。一人で何役もこなして、毎日が綱渡りです。そんな人に「別の専門家をもう一人探して、また一から事情を説明してください」なんて、本当は言いたくなかった。

だったら、僕がその領域もカバーできるようになればいい。

行政書士を取ろうと決めたのは、そういう、地に足のついた理由でした。

「経営の相談」と「役所の書類」は、実はひとつながりだった

ここで、二つの資格の違いを整理させてください。

中小企業診断士は、ざっくり言えば「経営のお医者さん」です。会社の状態を診断して、どう良くしていくかを一緒に考える。事業計画、資金繰り、補助金の戦略づくりなどが守備範囲です。

一方、行政書士は「役所に出す書類のプロ」です。許認可(きょにんか=事業を始めるのに役所の許可がいる手続き)、各種申請、契約書の作成など。飲食店の営業許可、建設業の許可、外国人材の在留資格の申請といった、「これがないと事業が始められない・続けられない」書類を扱います。

さて、ここからが本題です。

経営者から見ると、この二つって、本当はひとつながりなんですよ。

たとえば、飲食店を開きたい経営者がいるとします。事業計画を立てて(診断士の領域)、資金を集めて(診断士の領域)、補助金を申請して(診断士の領域)、そして——お店を開くには営業許可が必要です(行政書士の領域)。人手が足りなければ外国人スタッフの在留資格も要る(行政書士の領域)。

一つの「お店を開く」という行動の中に、二つの資格の領域が、こんなにも自然に混ざっている。

なのに、多くの経営者は、診断士に経営を相談し、行政書士に書類を頼み、それぞれに一から自社の事情を説明しています。同じ話を二回、別の人に。しかも、その二人の間で連携が取れているとは限らない。診断士が描いた計画と、行政書士が出す書類が、微妙に噛み合わないことすらあります。

これ、めちゃくちゃもったいないと思いませんか?

二刀流だからできること

では、一人の専門家が両方を持つと、何が変わるのか。具体的に見てみます。

経営者のよくある要望診断士だけの場合二刀流の場合
補助金を申請したい対応できる対応できる
申請書類の入力・整備も任せたい「別途、行政書士へ」まとめて対応
開業したいので営業許可も取りたい「別途、行政書士へ」計画から許可まで一気通貫
外国人スタッフを雇いたい「別途、行政書士へ」在留資格の申請まで対応
事業承継の計画と契約書計画は対応、契約書は「別途」計画と書類を一体で

違いは「頼み先が一つで済む」だけではありません。本質は、経営の文脈を理解した人間が、そのまま書類まで仕上げるという点にあります。

たとえば飲食店の開業支援。「どんな店にして、どう利益を出すか」という計画を一緒に描いた人間が、そのまま営業許可の申請まで手がける。計画の意図が分かっているから、書類も的確になる。経営者は、同じ話を二度しなくていい。

外国人材の雇用もそうです。「なぜその人材が必要で、事業をどう伸ばすのか」を理解した上で在留資格の申請を進められる。単なる書類作成ではなく、経営戦略の一部として手続きを進められるわけです。

経営者が本当に欲しいのは、「診断士」という肩書きの人でも、「行政書士」という肩書きの人でもない。かゆいところまで手が届く、一人の伴走者です。二刀流は、その要望に応えるための形なんです。

40代・独立2年目で、もう一つの国家資格に挑んだ話

とはいえ、正直、楽な挑戦ではありませんでした。

独立して3年目。ただでさえ、一人で仕事を回すのに必死な時期です。そこにもう一つの国家資格の勉強を重ねるわけですから、時間の捻出が本当にきつかった。

僕には家庭もあります。子育てをしながら、日中は診断士としての仕事をこなし、隙間時間と夜を勉強に充てる。「今日は5分しか机に向かえなかった」なんて日もザラでした。正直、何度か「なんで今これやってるんだっけ」と思いました。

でも、続けられたのは、あの現場での歯がゆさを覚えていたからです。「別の人を紹介しますね」と言うたびの、あの申し訳なさ。あれをもう味わいたくない、という気持ちが、机に向かわせてくれました。

余談ですが、僕はこの二刀流を、ワンピースの「悪魔の実」に例えてXで発信したことがあります。一つの能力(診断士)を持っている人間が、もう一つの能力(行政書士)を手に入れる。普通は一つしか食べられない実を、二つ。世界観としてはちょっと反則ですけど(笑)、経営者から見れば、頼れる能力が増えるのは良いことしかない、と本気で思ってます。

これからの「船出」で、あなたに提供したいこと

行政書士としての登録を終えたら、僕はいま、新しいスタートラインに立っています。

これからやりたいのは、経営者が「あれもこれも別の人に頼まなきゃ」と消耗する状況を、少しでも減らすことです。経営の相談から、その実現に必要な書類まで。一人の伴走者として、通しで支える。

特に、飲食店をはじめとする食の事業者の方を支えたいという思いがあります。日本の食文化を守る担い手が、書類の壁や手続きの煩雑さで消耗せず、本業に集中できるように。計画づくりから、開業の許可、補助金、人材の確保まで、まとめて背中を預けてもらえる存在でありたい。

もしあなたが、「経営のことも、書類のことも、一人にまとめて相談できたら」と感じているなら、一度話を聞かせてください。あなたの事業の”かゆいところ”がどこにあるのか。まずはそこからで大丈夫です。

二刀流の伴走者として、あなたの船出も、僕に手伝わせてください。


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