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奏の杜夏祭り、ソーセージ大量、そして僕は雨男

先に結論から言います。祭りは、中止になりました。

8月22日、奏の杜の夏祭り。僕はこの日、ソーセージとビールを提供する側として参加していました。そして、大量に焼き上げたソーセージを前に、呆然とする結果に。順を追って話させてください。

目次

12時、戦いの始まり

祭り本体のスタートは16時。でも、僕らのソーセージ&ビールの提供は、なんと12時から。

というのも、この祭りのソーセージは、毎年とんでもない長蛇の列ができるのです。だから、早めに焼き始めて、大量にストックしておかないと、とても回らない。今年も「よし、忙しくなるぞ」と気合を入れて、朝から黙々とソーセージを焼き続けました。

鉄板の上に、こんがり焼き色のついたソーセージがずらり。網の上にも、山のように積み上がっていく。我ながら、なかなか壮観な眺めでした。この一本一本が、これから来るお客さんの笑顔になるんだ——そう思いながら、ひたすら焼きました。

「今週ずっと雨予報だけど、降ってないから大丈夫」

ここで、少しだけ嫌な予感の話をさせてください。

その日の天気予報は、雨。というか、今週はずーっと雨予報でした。でも、です。予報は雨なのに、実際にはぜんぜん降っていない。前の日も、その前も、傘なんて出番なし。

だから僕は、完全に油断していました。「予報は雨だけど、こんだけ降ってないんだから、今日も大丈夫でしょ」と。ソーセージを焼きながら、根拠のない自信に満ちあふれていたのです。

……ここまで読んで、勘のいい方はもうお気づきかもしれません。そう、僕には、ひとつ言っておかなければならない属性があります。

僕は、雨男です。

これは自慢でもなんでもなく、周囲に広く知れ渡っている事実なのですが——僕は、雨男として、それなりに有名です。

大事なイベントがあると、なぜか降る。晴れ予報でも、僕が関わると雲が出てくる。「あいつが来ると天気が崩れる」と、半ば伝説のように語られてきた男、それが僕です。

つまり、この日の状況を冷静に整理すると、こうなります。今週ずっと雨予報。でも降っていない。そこに、雨男である僕が、大量のソーセージを抱えて屋外に立っている。

……これ、フラグ以外の何物でもないですよね。自分でも、あとから振り返ってゾッとしました。

16時、雲行きが怪しい

祭りが始まる16時。それまでの平和な空気が、少しずつ変わってきました。

さっきまで大丈夫だった空に、じわじわと雲が広がってくる。風も、なんだか湿っぽい。周りの人が「あれ、降るかな?」と空を見上げはじめる。僕は焼きながら、心の中で必死に祈っていました。「頼む、今日だけは、今日だけは勘弁してくれ」と。

でも、僕の祈りが天に届いたことなど、人生で一度もありません。

17時、雷雨。そして無情の中止

17時。ついに、来ました。

ゴロゴロという音とともに、空が一気に暗くなり、そして雷雨。ザーッという生易しいものではなく、バケツをひっくり返したような、本気の雨。雷まで鳴っている以上、安全のためにも祭りは続けられません。

夏祭りは、早々に中止が決定しました。16時に始まって、17時には終了。実質1時間の、幻の夏祭りです。

残されたのは、大量のソーセージとビール

雨が叩きつける中、僕の目の前には、朝から必死に焼き上げた、大量のソーセージ。

長蛇の列に備えて、気合を入れて仕込んだあの山が、そこにありました。(残ったのはみんなでもち帰りました)もう、笑うしかない。誰を恨むこともできません。だって、犯人はたぶん、僕だから。

雨男の自覚がありながら、「今日は大丈夫」と油断した僕への、天からのツッコミだったのかもしれません。

来年こそは、と思う一方で、来年も僕が焼く限り、また降るんじゃないか——という不安が、正直、拭えません。もし奏の杜の夏祭りで、やたら気合の入ったソーセージ屋を見かけたら、それはたぶん僕です。そしてその日、傘は持っていったほうがいいかもしれません。

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