不採択案件 チャレンジ支援/着手金1万円・各先着5社

「仕事は準備9割」の、さらに手前で差がつく話

士業や個人事業主、経営者として一人で立っている人へ。この記事は、あなたが明日から自分の「土台」を見直すための、ヒントになれば幸いです。

目次

準備は9割。でも、準備できる状態かどうかは、その手前で決まる

「仕事は準備が9割」と言われます。段取りが整っていれば、たいていのことはうまくいく。これはおそらく本当です。

でも、一人で仕事をしていると、その9割の手前にもう一段あることに気づきます。準備をするにも、準備できるだけの状態が要るということです。

体調が悪ければ、準備に集中できない。気持ちに余裕がなければ、丁寧な段取りは組めない。そもそも声をかけてもらえなければ、準備すべき仕事すら回ってこない。

スキル、健康、余裕、信頼。こうしたものが幾重にも重なって、初めて「あの人に頼もう」と声がかかる。準備の9割は、その土台の上にしか成り立ちません。組織なら誰かが補ってくれるこの土台を、一人で立つ私たちは、自分で積むしかない。ひとつひとつが、地味だけれど代えのきかない資産です。

あなたの「土台」を、2種類に分けてみる

ここで提案です。あなたの土台を一度、性質で2つに分けてみてください。力の入れどころが、驚くほどはっきりします。

① やりながら育つ層:スキル・知識

最低限の知識は要ります。でも、ある程度の土台さえあれば、あとは経験しながら学んでいける。案件をこなすうちに、知識は現場で肉づけされ、スキルは実戦で磨かれます。経験そのものが教材になるので、机の上で完璧に仕上げてから動く必要はない。この層は、現場に任せていい。先回りして抱え込む必要はありません。

② 先に積まないと崩れる層:健康・余裕・信頼

こちらは「やりながら」が効きません。むしろ逆で、崩れてから慌てても手遅れになります。

  • 健康は、失ってから取り戻すのに時間がかかる。一人仕事では、倒れた瞬間に売上がゼロになる。
  • 信頼は、一度崩すと回復に何倍もの時間を要する。積むのは遅く、失うのは一瞬。
  • 余裕(平常心)は、追い込まれてから作ろうとしても作れない。余裕がないときほど、判断を誤り、要らない一言を言ってしまう。

この2つを分けると、やるべきことが見えてきます。①は現場が育ててくれる。だから、あなたが意識して仕組みで守るべきなのは、②のほうです。多くの人が①(スキル習得)に時間を注ぎ、②を後回しにして、いざ崩れてから慌てる。順番が逆なのです。

とはいえ、②の層には厄介な性質があります。地味なのです。

健康も、平常心も、信頼も、一日では積めない。すぐには実らない。だから、正しいと分かっていても続かない。「続けられるかどうか」それ自体が、いちばん奥にある本当の土台なのかもしれません。

ここで発想を変えます。②を積むために、歯を食いしばる必要はない。②をまとめて積めて、しかも続けられる活動を、ひとつ持てばいい。

条件は2つだけです。

  1. やっていて楽しい(=続く)
  2. 健康・余裕・信頼のどれかが、勝手に積み上がる

この2つを満たす活動を、あなたのなかに一本見つける。それが、②の層を守る最も再現性の高い方法です。運動でも、早朝の習慣でも、続けている勉強会でも、何でもいい。大事なのは「楽しいのに、土台が積まれていく」という一本を持つことです。

参考までに ―― 私にとっての、その一本

参考までに、私の場合を挙げます。私にとってその一本は、ランニングでした。

走るのが楽しいので続く(条件1)。そして走るだけで、②の層がまとめて積まれていく(条件2)。健康は言うまでもなく、しんどさに即反応せず「まだいける」と半拍おいて判断し続ける練習が、そのまま平常心の訓練になる。さらに、地域の大会に出て走り切っている、という事実だけで、人はなんとなく信用してくれる。肩書きや弁の立つ・立たないより、「あの人はちゃんと続けている」という事実のほうが、じわじわと人を動かします。そして、見た目もシャープになり、カッコよくなる!

これはランニングを勧めているのではありません。あなたにとっての一本は、まったく別のものでいい。私の例は「楽しくて、②が積める活動を一本持つ」という原則の、ひとつの形にすぎません。

そして正直に言えば、私自身、その一本にまだ完全には乗り切れていません。体重が重いままだと、走るほど足に負担がかかり、故障の原因になる。だから「まず食事制限で体重を落としてから」と思っているうちに、はや一年が過ぎました。頭では分かっているのに、なかなか動けない――そういう現実と、私も向き合っている最中です。(言い訳)

あなたのセンターピンは、何ですか

ボウリングには「センターピン」という考え方があります。すべてを倒すために狙う一本。そこに当たれば、後ろのピンが連鎖して倒れていく。

②の層を守る「楽しい一本」は、あなたの仕事のセンターピンになる。

その一本を続けることで、健康が積まれ、平常心が育ち、続けているという信頼が生まれる。その土台の上に、準備が乗る。準備の上に、仕事が乗る。スキルや知識は、その仕事の現場が育ててくれる。一本を倒せば、後ろが連鎖して倒れる――健康も、余裕も、信頼も、準備の質も、その先の仕事も。

もし今、スキルを磨くことばかりに気を取られているなら、一度立ち止まって、②の層を棚卸ししてみてください。そして「楽しくて、②が積める一本」を、ひとつ決める。

準備は9割。けれど、その準備を支える土台は、日々の一本から始まります。

あなたのセンターピンは、何でしょうか。

――そして私自身のセンターピンは、まだ助走の途中です。体重を言い訳に、一年立ち止まってきました。でも、分かっているなら、あとは動くだけ。今年こそは、がんばります。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次